#5 損益計算書(P/L)(3) - 表面的な数字を追うだけでは誤った理解をしてしまう

企業のビジネスまで理解しないと、財務諸表を読み切ることが出来ない。 ビジネス面での理解が重要になる。

例えばフランチャイズの業態を取る企業では、原価率が低く表示される。
フランチャイズとは、フランチャイズ本部が加盟店に対して商標や経営のサポートを提供し、そのかわりに加盟店はロイヤリティとして利益の一部を本部へ支払われる仕組みのこと。

つまり、加盟店の収益の収益は本部の財務諸表に反映されるが、負担したコストについては反映されない。
その結果、利益率は高く(原価率が低く)表示される傾向がある。

また、顧客に商品を販売するBtoCビジネスの企業でも実はホールディングスはフランチャイズに対する卸売で設けるBtoBビジネスとなっている企業もある。この場合、あらかじめ販売先が決まっており、新規開拓営業に充てる人件費もかからず、店舗の水道光熱費も特にかからないため、販管費が小さくなる傾向となる。

最初に記述した通り、企業のビジネスまで理解しないと、財務諸表を読み切ることが出来ない。